ファクタリングで審査なしはありえる?
「審査不要」「即日入金」――インターネットでこうしたファクタリング広告を目にすると、書類準備や確認作業なしで資金を得られるように思えます。しかし本当に“審査ゼロ”で安全に資金調達できるファクタリングは存在するのでしょうか。結論はNOです。本稿では、審査のないファクタリングが成り立たない理由と、短時間かつ安全に資金化する現実的な方法を解説します。
1.審査なしのファクタリングは存在しない
1–1.ファクタリング会社は必ず売掛先の与信調査を行う
→ 売掛先の財務状況を確認しなければ、回収不能リスクを一切見積もれないため。
1–2.審査の目的は「未回収リスク回避」「適正手数料算定」「法令遵守」
→ 貸金業登録を持たず高利融資を行うケースが散見される。
2.審査ゼロが不可能な理由
2–1.売掛先倒産時の損失を防げない(ノンリコースの特性)
→ ファクタリングは原則ノンリコース(償還請求権なし)。売掛先が倒産しても利用者に請求できないため、事前の与信が不可欠。
2–2.手数料を算定できず、業者の収益モデルが崩壊する
→ 売掛先の信用度が高ければ手数料は低く、低ければ高くなるのが基本。審査を省くと適正価格を設定できず、事業採算が取れない。
3.「審査不要」を掲げる業者に潜むリスク
3-1.法外な手数料(相場5〜20%→30〜50%超も)
→ 相場5〜20%のところ、30〜50%超になる例も。
3-2.実質は高利融資や闇金(担保・保証人・違法金利の要求)
→ 相場5〜20%のところ、30〜50%超になる例も。
3-3.償還請求権あり契約へのすり替え(売掛先倒産時に返金請求)
→ 売掛先が倒産すると利用者が全額を返済させられる。
4. 早く安全に資金化する現実的な方法
4-1.オンライン完結型ファクタリングを選ぶ(申込〜入金を非対面で)
→ 申込から入金まで非対面で完了。必要書類をデータ送付すれば最短即日も可能。
4-2.必要書類の少ない会社を比較(本人確認・請求書・通帳程度)
→ ①本人確認書類 ②請求書 ③入出金が分かる通帳 など3点程度で済む会社なら時短につながる。
4-3.実績と口コミを確認(業界団体加盟、取扱高、設立年数)
→ 取扱高や創業年数、日本ファクタリング協会などの加盟状況が目安。評判の良い会社ほど手続きもスムーズ。
5.まとめ
審査をまったく行わないファクタリングは理論上も実務上も成立しません。「審査不要」をうたう業者は高手数料や闇金化の危険が大きいため要注意です。オンライン完結・少量書類・実績豊富な正規業者を選び、安心・迅速な資金調達を実現しましょう。
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